ミレニアル世代の沈黙

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「Google流 疲れない働き方」から学ぶミレニアル世代の働き方

最近仕事で疲れを強く感じていた事もあって、ふと本屋で目に入った書籍を購入。
いつもはKindle版で購入するのだが、今回は久しぶりに紙の書籍として購入してしまうくらい「今」読みたくなった本を読み終えたので紹介したいと思う。

なお今回の記述内容は咀嚼して、私の言葉に置き換わっているので気になった方は直接ソース(書籍)を当たると良いだろう。

Google流 疲れない働き方 やる気が発動し続ける「休息」の取り方

Google流 疲れない働き方 やる気が発動し続ける「休息」の取り方

4つのエネルギー

まず本書では疲れないために、どのようなエネルギーがあるのかを下記4つに分類してそれぞれ解説している。

  • 体のエネルギー
  • 感情のエネルギー
  • 集中のエネルギー
  • 生きることの意義からくるエネルギー

そしてそのエネルギーについて、自分がどのような時にどのエネルギーに影響が出るかを踏まえて認識(事故認識)し、周囲へ説明し理解してもらう(自己開示)事で、自己表現自己実現へつなげていくというエネルギーのマネジメントを提唱している。
その結果として自己効力感を感じる事で、集中力を切らさないサイクルを構築し、ひいては疲れない働き方になるとしている。

今回はその中でも、特に特徴的だと感じた「集中のエネルギー」と「生きることの意義からくるエネルギー」に焦点を当てていく。

「時間」よりも「集中力」のマネジメントへ

まず書かれていたのが、ホワイトカラーと呼ばれる職業の「成果」と「努力」の関係性を見直そうといったものだった。
日本人はまだまだ時間労働の思想が根強く、「労働時間」=「努力」=「成果」と考えていると筆者は指摘している。

そのため巷では、「成果」を出すために「労働時間」を工夫するためのタイムマネジメントが流行っているが、そうではないと警笛を鳴らしている。
本質的には、「成果」=「労働時間」×「生産性」とした上で、いかに成果を最大化できるかを考えるべきであると。

またGoogleでは「10x」という10倍の成果というワードが語られるとされており、実際に10倍の成果を出そうとしたら、限りある労働時間を10倍にする事は現実的ではなく、より変化量が大きい「生産性」を最大化していくべきだとしている。

それらを踏まえ、「生産性」を上げる事こそ成果を出すために必要な事で、その「生産性」向上には「集中力」が大きく寄与する。
だから「時間」から「集中力」へのマネジメントシフトを行い、常に最大の集中力で生産性を最大化して成果を出す事に着目している。

ちなみに本書では「フロー」(ちょっと前は「ゾーン」が主流だった)と呼ばれる集中状態を如何に作り上げるについても言及されており、それを発展させたチームビルディングへのアドバイスなどは非常に有用だったと思う。

ミレニアル世代の働く意義

本書では集中力と同程度に「働く意義」についてもページをさいている。
実際に銘打って書かれているページは少ないかもしれないが、全編を通して働く意義の変化が根底にある事を示唆しており、そこには今後の単純労働がロボットに取って代われる未来が見え隠れしている。

そしてこの働く意義こそが今までの世代とミレニアル世代で大きく異なる。

書籍は変わるが、尾原さんの書籍「モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書」でも触れられているように、ミレニアル世代は「乾けない世代」であり、物的に満たされて育ってきたので金銭での報酬にそこまでの価値を感じていないとされている。

そのため本書では、仕事は仕事ではなく自己実現のツールの1つのように扱われている。
そして一番刺さったのは「20代後半で自分の事がわからない」のは問題という事だ。

自分の軸は何なのか、そしてそのために必要なエネルギーは何で体や感情を含めある程度コントロールできる前提で、初めて集中力や意義の世界へ足を踏み入れる事ができる。

それすらも出来ていないのであれば、まずは流される人生から脱却して自分と向き合いまずは軸を見つけよ。
それができないと一生消耗する人生を送る事になり、将来的には仕事は人工知能やロボットに置き換わるであろう。

そんな助言を受けているように感じた。

ミレニアル世代だけではなく、幅広い層が考えるキッカケとなる書籍になっていると思うので一読を勧める。